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政治家は接着剤?

2023/07/14

みなさんこんにちは。

「松井橋下アソシエイツ」の是非がSNS上で話題になっています。

政治家が不透明に口利きを行っているのではないかという疑いのもと、そういうのを全部オープンでやる会社があれば逆に公平になるんじゃないかという発想でスタートした構想なんじゃないかなと思いますが、みなさんは一連の動きに対してどう感じたでしょうか?

実際、私も議員として働いている中で、行政の窓口を紹介してほしいと頼まれることは結構あります。最近でこそ露骨に「口利き」を求めて来られる方はほぼいなくなりましたが、行政の方に話だけでも聞いて欲しいんですという企業の方は沢山おられます。(ちなみに民ー民の取り次ぎ依頼もたまにあります。今朝はそんな対応もちょうど受けたのでこのブログを書いています)

2025大阪・関西万博に向けて関西経済界も盛り上がっていこうというムードの中で、関西企業を中心に、新しい商品やサービスを考えておられる方が増えてきたと実感しますし、おそらく行政の窓口にも毎日のように民間からの新しい提案が寄せられていると思います。それ自体は嬉しいことなんですが、その量があまりに多くなると行政の担当課も忙しいので「とりあえず聞くだけ聞いておく」という対応になりがちなのも本音のところだと思います。

また、行政は基本的には1年間のお金の使い途を3月の予算議会でほぼ決めてしまいますので、魅力的な提案が後から出てきても使えるお金がないというのも実際だと思います。そうした時に、補正予算を組むのか、来年度予算に盛り込んでもらえるよう頑張るのか、いずれにしても議会の力がある程度必要になってくることもあると思います。

民間の商品やサービスを行政につなぐと言えば、すぐさま「口利き」だという批判が聞こえてきそうですが、ただ、そうした提案の中にはデジタルの分野で本当に業務効率改善に効果が期待できるものや、水道、電気などの省エネ効果が見込めるもの、住民サービスの向上に役に立ちそうなものも沢山含まれていて、きちんと取り入れればよりよい市政につながると感じるものも多くあります。

そういう時、議員としては特定の企業の特定の商品について後押しすることはできませんが、もう少し幅広い見方で政策の一つとして、たとえばデジタル分野で業務効率をあげるためのこういう民間のサービスがあるみたいだから、似たようなサービスを色々比較調査してみて最適なものを導入してみてはどうですか、というような扱い方をするようにしています。

議員が言うから特定企業の商品やサービスを競争もなく取り入れるというのはまさに「口利き」だし、反対に、何もしなければ失敗しないとばかりに民間からの提案は全て断るというのも政治の怠慢だと思います。実際、議員の仕事は民間の色んな方々とネットワークを広げて、市民生活のプラスになるもの、大阪の成長につながるものを吸収し、行政に取り入れていくための接着剤のようなものなのかもしれません。それが口利きにあたるかどうかは、結局のところ本当に市民のプラスになる提案かどうか(少なくともそう信じて行っている行動か)と、不透明なお金が流れていないか、ということで判断するしかないのかなと思います。

ともあれ、実際には民間企業でも松井橋下アソシエイツがやろうとしていたような仕事を担っている会社は結構あります。多くはコンサルティング企業に分類されると思いますが、コネクションを形成してクライアント企業の商品をユーザーに売り込む企業です。特に行政分野への売り込みを強みにしている企業などもありますので、松井橋下アソシエイツがなぜあんなに批判されたのかなということを考えれば、おそらく「影響力が露骨に強そうだから何かズルい」「この間まで政治家だった人が完全な民間人と言えるのか」ということなのではないかなと思います。

ここは政治家のエグジット(出口)の話にも関わってきますのでいつかまた書きたいと思います。

これからも魅力的な民間からの提案は積極的に受け取って、公明正大に行政に取り次ぎ、大阪経済の成長と住民サービスの向上に繋げていきたいと思います。

民間企業の皆様、大阪を一緒に盛り上げていきましょう!